蕎麦と日本酒

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蕎麦屋には「そば前」という文化があります。


蕎麦が出てくる前に飲むお酒のことを蕎麦前といい、肴には定番のだし巻きなどが好まれ、そのあとに蕎麦を手繰りさっと帰る。それが「粋」であるとされていました。


蕎麦をまず小盛りで注文し蕎麦の味を確かめ、そのあと酒と肴を注文し、最後にまた少し蕎麦を食べて帰る、そんなご婦人もいたりします。


近年、日本人の嗜好の変化と共に、様々なタイプの日本酒が増えました。


香りが華やかな、エステル系(りんごなど)のお酒から、好ましくないとされてきたイソアミル系(バナナなど)の香りをあえて出すお酒、微発泡や酸味が効いたお酒から熟成酒まで多種多様です。


そんな中、近年日本酒業界のトップを走る蔵に共通する言葉として「伝統を現代に」という言葉があげられると思います。


様々な蔵が、時代の流れにのり大量生産大量消費を続けたり、香り華やかなの科学的に美味しいお酒を作る中。
きもと作りという自分の蔵の菌で醸造したり、サーマルタンクでなく管理の大変な木桶で仕込んだり、他県の有名な酒米を取り寄せてでなく地元の米を復活させてお酒を作ったりする蔵があり、そのような酒蔵がいま日本酒業界を牽引しています。


そのような蔵の施策は地方でモノを作る意味に対して非常に示唆にとむ取り組みをされていると思います。


「いいものを取り寄せて、科学的に美味しい大衆が好むモノを作るのであれば大手がやればいい、我々がやることではない」という意思を強く感じます。


蕎麦でも地元の在来種を育て続け「おろし蕎麦」という文化を広めてきた福井県などが注目を浴びていますが、決して偶然ではないと思います。


ただ味覚として美味しいというだけでなく。
利益や数字で計ることのできない、蕎麦を作る意味や文化的な価値、蕎麦前という文化や蕎麦の作法、こういったコトが非常に大切になるのではないでしょうか?


蕎里にお越しの際は、機能としての食事だけでなく。先人が作り上げてきた蕎麦の文化も感じていただければ幸いでございます。

文   半田店 鈴木健悟

半田店の期間限定日本酒


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2024年3月20日

【半田店】
〒431-3124
浜松市東区半田町1275番
11:00~15:00(L.O.14:30)
17:00~20:30(L.O.20:00)
定休日:火曜日
TEL:053-431-5110



【入野店】
〒432-8061
浜松市西区入野町16288番
11:00~15:00(L.O.14:30)
17:00~20:30(L.O.20:00)
定休日:火曜日
TEL:053-445-2662

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